関西大学 総合情報学部とビジネスデータサイエンス学部の違いとは?

「データサイエンスやITに興味があるけど、関西大学だと総合情報学部とビジネスデータサイエンス学部、どちらを受けるか」——名前も分野も近いこの2学部は、キャンパスも、学べる内容も、そして入試の配点戦略もまったく別物です。

この記事では、関西大学の2027年度入試ガイドと大学公式サイトの情報をもとに、次の3点を軸に2学部を比較します。

  • そもそも何を学ぶ学部で、どう違うのか
  • 出願方式ごとにどんな配点戦略が有利か
  • 2026年度実績でみる合格最低点・倍率のリアル

併願を検討している人はもちろん、「まだどちらか決めていない」という人こそ、最後まで読んでから志望校を固めることをおすすめします。

目次

1. 学部の基本情報を比較する

総合情報学部

  • 学科:総合情報学科
  • キャンパス:高槻キャンパス
  • 学びの特徴:「情報」をキーワードに、文系/理系の枠にとらわれず人文・社会・自然科学の3分野を横断的に学ぶ文理融合型の学部。履修指針として「メディア情報系」「社会情報システム系」「コンピューティング系」の3つの系が提示されており、どれか一つに所属するのではなく、自分の関心に合わせて科目を選択できる
  • 2026年度 一般入試+共通テスト利用 合計志願者数:4,148名
  • 2026年度 実質競争率(合計):約3.9倍

ビジネスデータサイエンス学部

  • 学科:ビジネスデータサイエンス学科
  • キャンパス:吹田みらいキャンパス
  • 開設:2025年4月(新設学部)
  • 学びの特徴:「ビジネスからのアプローチ」と「データサイエンスからのアプローチ」の2本柱で構成。AI・データサイエンスの先端技術と実装スキルを学びつつ、ビジネスの現場に根ざした知識・発想を身につけ、実演習を主体としたアクティブラーニングで実践力を養う
  • 2026年度 一般入試+共通テスト利用 合計志願者数:3,636名
  • 2026年度 実質競争率(合計):約5.3倍

大きな違いは「学びの幅」です。総合情報学部は「情報」という視点から人文・社会・自然科学を横断的に扱う文理融合型で、入試でも文系科目中心で受験できる方式が用意されています。

一方のビジネスデータサイエンス学部は、データサイエンスをビジネスの課題解決に活かすことに焦点を絞った学部です。入試でも数学の比重が高い方式が目立ちますが、後述のとおり数学を使わずに出願できるルートも用意されています。

「幅広く情報を学びたい」なら総合情報学部、「データ分析をビジネスに活かしたい」ならビジネスデータサイエンス学部、というのが大まかな棲み分けです。なお受験科目については、どちらの学部も数学を使う方式・使わない方式の両方が用意されているので、次章以降で自分に合う方式を確認してください。

2. 一般入試で選べる出願方式

総合情報学部の一般入試

2月1日のみ実施される3つの2教科型(いずれも350点満点)

  • 2教科型【英国方式】:外国語200点+国語150点
  • 2教科型【英数方式】:外国語175点+数学175点(いずれも200点満点の問題を175点満点に換算)
  • 2教科型【国数方式】:国語150点+数学200点

その他の日程で実施される方式

  • 3教科型(2/2・2/3・2/5・2/6・2/7):外国語200点+国語150点+地歴・公民・数学から1科目100点=450点満点
  • 2教科型【英数方式】(2/3・2/4・2/6):外国語200点+数学200点=400点満点

※同じ「英数方式」でも、2月1日実施のもの(350点満点)と2月3日・4日・6日実施のもの(400点満点)では配点が異なります。出願時は実施日を必ず確認してください。

ポイントは、「英国方式」「英数方式」「国数方式」という3種類の2教科型が実施日によって使い分けられていること。

同じ「2教科型」という名前でも、教科の組み合わせが違えば有利になる人も変わります。

国語が得意なら英国方式、数学が得意なら英数方式や国数方式、というように、自分の得意科目に合わせて実施日・方式を選ぶのが総合情報学部攻略の第一歩です。

ビジネスデータサイエンス学部の一般入試

  • 3教科型:外国語200点+国語150点+地歴・公民・数学から1科目100点=450点満点
  • 2教科型【英数方式】:外国語200点+数学200点=400点満点

総合情報学部に比べると方式はシンプルで、「3教科型」か「英数方式」かの二択。

国語や地歴・公民が得意なら3教科型、数学に強みがあるなら英数方式で受けるのが基本戦略になります。

特にデータサイエンス系の学部を目指すなら、英数方式で数学の配点比率(200/400点=50%)を活かせるかどうかが合否の分かれ目になりやすい点は意識しておきたいところです。

3. 共通テスト利用入試の選び方

なお2027年度からは、共通テスト利用入試(前期)に8科目型が新たに導入されました。政策創造学部をのぞく全学部が対象で、総合情報学部・ビジネスデータサイエンス学部の両方で利用できます。

総合情報学部

総合情報学部の共通テスト利用入試は、「併用」「前期」「後期」の3種類があります。

  • 併用(2教科型):個別学力検査(英語または数学のどちらかを選択)200点+共通テスト2科目300点=合計500点。2027年度から2月1日・4日・6日の3日程に拡大。
  • 前期(3科目〈文系〉型/4科目〈理系〉型):共通テストの得点のみで合否判定。3科目〈文系〉型は外国語・国語に地歴公民情報から1科目、4科目〈理系〉型は外国語+数学2科目+(理科または情報から1科目)で、いずれも満点500点。
  • 前期(8科目型):外国語・国語・数学2科目・情報に加え、地歴公民理科から高得点3科目を採用する満点1000点の方式。国公立大学との併願を見据えた受験生向け。
  • 後期:共通テストの得点のみで合否判定。出願期間は共通テスト後・一般入試の合格発表後(2/17〜3/7)と最も遅く、募集人員も10名と少なめ。

ビジネスデータサイエンス学部

ビジネスデータサイエンス学部も「併用」「前期」「後期」の3種類があります。併用は3科目型と2科目型の2パターンがあり、それぞれ性格が異なります。

  • 併用 3科目型(2月5日・7日実施):個別学力検査(英語)200点+共通テストの数学2科目(各150点、必須)+理科または情報から1科目100点=合計600点。数学が必須で、しかも2科目受験が必要。
  • 併用 2科目型(2月6日実施):個別学力検査(英語)200点+共通テストの国語・地歴・公民・数学・理科・情報から高得点2科目(計300点)=合計500点。こちらは数学必須ではないため、文系科目中心でも出願できる。

前期・後期は次のとおりです。

  • 前期 3科目型:外国語・国語・地歴公民・数学・理科・情報から高得点3科目を採用(各200点、計600点)。数学必須ではないため、得意科目だけで勝負できる。
  • 前期 4科目型:外国語200点+数学2科目(各150点、必須)+国語・地歴公民・理科・情報から1科目100点=合計600点。
  • 後期 3科目型:共通テストの得点のみで合否判定(満点400点)。

つまりビジネスデータサイエンス学部でも、併用2科目型(2/6)と前期3科目型は数学必須ではありません。「データサイエンス系=数学が必須」と思われがちですが、出願方式を選べば数学を使わずに受験することも可能です。ただし学部の学びの中心はデータ分析なので、入学後を見据えるなら数学の力はあった方がよいでしょう。

共通テスト利用は、一般入試よりも「複数の教科をバランスよく取れているか」が問われる方式です。特定の科目に苦手があっても他の得意科目でカバーできるので、一般入試との併願先として組み込むのが定石です。

4. 配点戦略まとめ|自分はどのタイプ?

英語・国語が得意、数学は苦手 → 総合情報学部の2教科型【英国方式】(2/1)、または3教科型(地歴・公民選択) → ビジネスデータサイエンス学部志望なら、共通テスト利用の併用2科目型(2/6)か前期3科目型

数学が得意、文系科目は普通 → 総合情報学部の2教科型【英数方式】【国数方式】、またはビジネスデータサイエンス学部の英数方式

数学にかなり自信がある/データサイエンスを本格的に学びたい → ビジネスデータサイエンス学部を主軸に、英数方式+共通テスト利用(併用・前期)を組み合わせる

国公立大学との併願を考えている → 総合情報学部の共通テスト利用「8科目型」を軸に検討

関西大学の一般入試・共通テスト利用入試の個別学力検査では、「中央値方式」という得点調整が行われています。

これは、その科目の中央点(受験者を成績順に並べたとき真ん中に位置する人の得点)が、その科目の満点の半分の点数になるように、全体を補正する仕組みです。たとえば同じ素点70点でも、中央点が45点だった科目なら約72.7点に、中央点が80点だった科目なら約43.8点に換算されます。

つまり「世界史を選んだから不利」「数学を選んだから有利」といった選択科目間の有利不利は、制度上ならされるように設計されています。安心して自分の得意科目で受験してください。

5. 【2026年度実績】合格最低点・倍率のリアル

合格最低点は、実施日(2/1〜2/7)によって毎回変動します。「どの日を受けても確実に届いていた点数」を知りたい場合は、その方式の中で一番高かった日程の最低点を基準にするのが安全です。

総合情報学部 総合情報学科

一般入試 3教科型 248〜252/450(55.1〜56.0%)(2/2, 2/3, 2/5, 2/6, 2/7の5日程) → 目標は252点以上(56.0%)

一般入試 2教科型【英数方式】 220〜231/400(55.0〜57.8%)(2/3, 2/4, 2/6の3日程) → 目標は231点以上(57.8%)

一般入試 2教科型【英国方式/国数方式】 206/350(58.9%)(2/1のみ実施) → 目標は206点以上(58.9%)(1日程のみのため参考値)

共通テスト利用【併用】2科目型 355〜365/500(71.0〜73.0%)(2/1, 2/4) → 目標は365点以上(73.0%)

共通テスト利用【前期】 369〜380/500(73.8〜76.0%)(理系型・文系型・総合型) → 目標は380点以上(76.0%)

共通テスト利用【後期】4科目型 651/800(81.4%) → 目標は651点以上(81.4%)

2026年度の総合情報学部は、一般入試(全学日程1・学部独自日程・全学日程2の合計)で志願者数3,243名に対して合格者780名、実質競争率は4.1倍でした。

共通テスト利用を含めた全方式の合計では志願者数4,148名・合格者数1,049名、実質競争率は3.9倍です。

ビジネスデータサイエンス学部 ビジネスデータサイエンス学科

一般入試 3教科型 251〜268/450(55.8〜59.6%)(2/1, 2/2, 2/3, 2/5, 2/6, 2/7の6日程) → 目標は268点以上(59.6%)

一般入試 2教科型【英数方式】 237〜280/400(59.2〜70.0%)(2/2, 2/5, 2/7の3日程) → 目標は280点以上(70.0%)

共通テスト利用【併用】 得点率64.2〜74.4%(満点が日程により600点型・500点型混在のため得点率で比較) → 目標は75%以上

共通テスト利用【前期】 460〜480/600(76.7〜80.0%)(4科目型・3科目型) → 目標は480点以上(80.0%)

共通テスト利用【後期】3科目型 318/400(79.5%) → 目標は318点以上(79.5%)

ビジネスデータサイエンス学部は、一般入試の志願者数2,516名に対して合格者456名、実質競争率は5.4倍でした。

共通テスト利用を含めた全方式の合計では志願者数3,636名・合格者数669名、実質競争率は5.3倍です。

総合情報学部(一般入試4.1倍・合計3.9倍)と比べると、一般入試・共通テスト利用ともに総じて競争率が高くなっています。

※「目標にしたい得点の目安」は、2026年度の実施日の中で最も高かった最低点をそのまま基準にしたものです。「これだけ取れば2026年度の全日程を突破できていた」という参考値であり、2027年度の合格を保証するものではありません。年度によって合格ラインは変動するため、あくまで学習計画を立てる際の目安としてご活用ください。得点調整(中央値方式)により素点と合格最低点が単純比較できない点にもご注意ください。

6. 併願はできる?試験会場は?

総合情報学部とビジネスデータサイエンス学部は試験日が異なれば併願が可能です。

関西大学の一般入試は「1日1学部」が原則ですが、日程さえ被らなければ、両学部を受けて併願することができます。

また、同一日・同一試験科目であれば、一般入試と共通テスト利用入試(併用)を同時に出願し、1回の受験で複数の合否判定を受けることもできます。

試験会場については、2月5日・6日・7日の日程であれば全国29都市で受験可能です(2月1日〜4日は全国14都市)。

地方在住でも、わざわざ大阪まで出向かなくて済むケースが多いので、居住地から近い会場をあらかじめ確認しておくと安心です。

7. まとめ:出願前のチェックリスト

  • 自分の得意科目(英語・国語・数学)を整理し、有利な方式を選べているか
  • 総合情報学部(文理融合・高槻)とビジネスデータサイエンス学部(データ分析特化・吹田みらい)、学びの方向性が志望と合っているか
  • 一般入試と共通テスト利用(併用・前期・後期)を組み合わせて出願機会を増やせているか
  • 2026年度の合格最低点・倍率を目安に、必要な得点イメージを持てているか
  • 併願する場合、試験日が重なっていないか確認したか
  • 最新の配点・日程は、出願前に必ず「2027年度入試ガイド」「入学試験要項」で確認したか

総合情報学部とビジネスデータサイエンス学部は、名前は似ていても中身も配点戦略もはっきり違う学部です。

自分の得意科目と学びたい方向性の両方から、どちらが自分に合っているかを見極めて出願方式を組み立てていきましょう。

出典

※配点・実施日・合格最低点は変更される可能性があります。出願前には必ず関西大学が発行する最新の「入学試験要項」および公式サイトでご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次