動詞ごとに決まっているうしろの形|suggest・hope・help・remindなど
ここまでの記事では、前置詞の有無や型ごとのまとまりで動詞を整理してきました。 この記事で扱うのは、その型に収まらず、動詞1語ずつにうしろの形が決まっているグループです。 意味を知っていても形を間違えると減点されるものばかりで、入試ではここが集中的に狙われます。
空欄の中の色つきの文字は、単語の頭文字です。ヒントのない空欄は、自分で考えて入れてください。
doubt と suspect:どちらも「疑う」だが、信じているかどうかが逆
日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。
彼は試験に合格しなかったと私は思う。
I (d ) he has passed the examination.
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doubt は「信じていない」が原義です。うしろの that 節は「彼が試験に合格した」という肯定の内容のままで、それを doubt が打ち消します。doubt (that) SV は don’t think (that) SV と同じ意味になります。
ひょっとして、ビルがお金を盗んだのではないか。
I (s ) Bill stole the money.
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suspect は doubt とは逆に「信じている」が原義で、suspect (that) SV は think (that) SV と同じ意味です。
「疑う」という訳語が同じでも、that 節の内容を信じているかどうかが正反対です。
- doubt (that) SV = don’t think (that) SV
(…でないと思う。that 節の内容を信じていない) - suspect (that) SV = think (that) SV
(…らしいと思う。that 節の内容を信じている) - doubt whether[if] SV
(…かどうか疑問に思う。doubt に whether・if が続くとこの意味になる)
consider:うしろは動名詞、または「A=B」の関係
日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。
彼女は仕事を辞めることをよく考えている。
She is seriously (c ) (q ) her job.
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consider は動名詞を目的語にとります。✕ consider to do という形はとりません。
多くの人はビルを口数の少ない人だとみなしている。
Many people (c ) Bill (t ) (b ) a man of few words.
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Bill = a man of few words という関係が成り立っています。ここの to は不定詞の to(前置詞ではありません)なので、うしろは原形の be になります。
to be は省略でき、consider A B の形でも同じ意味になります。
例:Many people consider Bill a man of few words.
(多くの人はビルを口数の少ない人だとみなしている。上の文と同じ内容で、to be を省いた形)
a man of few words は「口数の少ない人」という意味の重要表現です。
hope:that 節以外を続けるときは for がいる
日本語の意味を見て、動詞や前置詞を埋めてください。
彼女がなんとか時間通りに終えることを全員が望んでいる。
Everyone (h ) that she manages to finish on time.
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hope が目的語として直接とれるのは that 節です。
私たちは好天を望んでいた。
We were (h ) ( ) good weather.
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that 節ではなくふつうの名詞を続けるときは、あいだに for が必要です。✕ We were hoping good weather. とは言えません。
for は目的・対象を示す前置詞です。
彼が何か新しいアイデアを思いついてくれることを、みんなが期待している。
Everyone is hoping ( ) him (t ) (c ) up with some new ideas.
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hope to do(…することを望む)に、意味上の主語 for A が入り込んだ形です。「望んでいる人」と「実際に行動する人」が違うときにこの形を使います。
for は意味上の主語を示す前置詞で、そのうしろの to は不定詞の to なので、続くのは原形の come です。
hope は人を直接目的語にできません。✕ Everyone is hoping him to come … とは言えない点に注意してください。
come up with A は「A(考えなど)を思いつく」という意味の重要表現です。
help:手伝う相手と、手伝う中身の置き方
日本語の意味を見て、動詞や前置詞を埋めてください。
宿題を手伝ってくれませんか。
Would you (h ) me ( ) my homework?
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手伝う相手を A に、手伝う中身を with のうしろに置きます。
with は伴うもの・持っているものを示す前置詞です。ここでは、その人が抱えている仕事が with のうしろに来ています。
Would you help me do my homework? も同じ意味の正しい文です。これは次のカードで扱う help A (to) do の形で、手伝う中身を動詞で表しています。この空欄は help A with B の形を問うものなので、うしろが名詞の my homework になっており、名詞の前に置く with が入ります。
例:Would you help me do my homework?(宿題をするのを手伝ってくれませんか。同じ内容を、手伝う中身を動詞で表した形)
店員はその客が食料品を車まで運ぶのを手伝った。
The clerk (h ) the customer (c ) his groceries to the car.
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手伝う相手 A のうしろに、手伝う中身を動詞の形で続けます。
helped to carry も成立します。help A do と help A to do はどちらも正しい形で、原形は話し言葉で、to do は改まった文章で使われる傾向があります。
例:The programme helped local farmers to increase their income.
(その事業は地元の農家が収入を増やすのに役立った。改まった文章では to do の形が選ばれやすい)
適度な運動は健康を保つのに役立つ。
Moderate exercise (h ) (k ) you healthy.
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手伝う相手を置かず、help の直後に動詞を続ける形です。この意味では主語が人でなくてもかまいません。
suggest:人を目的語にできない
日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。
ポールは次の会議を延期することを提案した。
Paul (s ) (p ) the next meeting.
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suggest は consider と同じく動名詞を目的語にとります。✕ suggest to do という形はとりません。
医師は彼が数日休むことを提案した。
The doctor (s ) that he (t ) a few days off.
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that 節の中は should do とするか、should を省いて原形にします。主節が過去形の suggested でも、that 節は takes・took にはならず、原形の take のままです。
「A に…するよう提案する」と言いたくなりますが、✕ suggest A to do・✕ suggest A that S should do のどちらも使えません。提案する相手は to A で表します。
- My teacher suggested to her that she go to see a doctor alone.
(私の先生は彼女にひとりで医者に診てもらうように提案した。相手は to her で表し、that 節の中は原形の go)
remind:うしろに that 節も to do も置ける
日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。
明日の午後に約束があることを注意していただけますか。
Will you (r ) me that we have an appointment tomorrow afternoon?
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「A が忘れていたら注意する」という場面で使います。
先生は私たちに期限通りに宿題を提出するよう念を押した。
The teacher (r ) us (t ) (h ) in the homework on time.
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remind A that SV とほぼ同じ内容を、to do の形で表せます。ここの to は不定詞の to なので、うしろは原形の hand です。
hand in A は「A を提出する」という意味の重要表現です。
このほかに remind A of B(A に B を思い出させる)の形もありますが、これは「動詞+A+前置詞+Bの型まとめ」の記事で扱っています。
appreciate:目的語は「人」ではなく「もの・事」
日本語の意味を見て、動詞や代名詞を埋めてください。
彼らは全員、ホームステイ先のお母さんたちの助けと支えに感謝した。
They all (a ) their host mothers’ help and support.
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appreciate と thank はどちらも「感謝する」と訳しますが、目的語にとれるものが違います。appreciate は「もの・事」、thank は「人」です。
同じ内容を thank で言うと、thank A for B の形になります。
例:They all thanked their host mothers for their help and support.
(彼らは全員、ホームステイ先のお母さんたちの助けと支えに感謝した。上の文と同じ内容だが、目的語が「人」になり、感謝の中身は for のうしろに移る)
助けていただけると幸いです。
I would (a ) (i ) if you could assist us.
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依頼をするときの非常に丁寧な表現で、このままの形で覚えます。この it は if 節の内容を先に受ける形式目的語なので、省略できません。
その他、形を間違えやすい動詞
日本語の意味を見て、動詞や前置詞を埋めてください。
私はそこへの行き方を口で伝えるよりは、むしろ地図を描きます。
I’d rather (d ) a map than tell someone how to get there.
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日本語の「書く・描く」は、道具と対象によって動詞が変わります。
- write A:文字・名前などを書く
- draw A:線を引いて図形・地図などを描く
- paint A:絵の具を塗って絵などを描く
窓を開けてもいいですか。
Do you (m ) (i ) I (o ) the window?
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許可を求める表現です。直訳は「私が…したら気にしますか」なので、承諾するときは No で答える点に注意してください。Do[Would] you mind my[me] doing …? も同じ意味になります。
娘は私に新しいDVDレコーダーの使い方を説明してくれた。
My daughter (e ) ( ) me how to use the new DVD recorder.
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explain は SVOO の形をとれません。✕ My daughter explained me how to use … とは言えず、説明する相手には to が必要です。
to は方向・到達点を示す前置詞です。ここでは説明が向かう先が相手(me)になっています。
本問では how to use … という長い名詞句が A にあたるので、先に to me を置く語順のほうが自然になります。
コーヒーを1杯飲んだあと、私には彼のメッセージの真意がわかってきた。
After a cup of coffee, I (c ) (t ) (r ) what his message really meant.
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この to は不定詞の to なので、うしろは原形の realize です。do の位置には know・believe・feel・think・like・realize など、状態を表す動詞が来ます。
✕ become to do とは言えません。become は become C((変化して)C の状態になる)の形で使い、C には形容詞・名詞・分詞が来ます。
形を決めているものは何か
ばらばらに見える動詞ですが、間違えやすい箇所は4つに整理できます。
remind・help は、A(人)を動詞のすぐうしろに置ける。 そのまま to do や with B を続ければ文になります。
- The teacher reminded us to hand in the homework.
(先生は私たちに宿題を提出するよう念を押した。us を動詞の直後に置ける)
suggest・hope は、A(人)を動詞のすぐうしろに置けない。 あいだに to A・for A を挟んで、相手を前置詞のうしろに逃がします。
- My teacher suggested to her that she go alone.
(先生は彼女にひとりで行くよう提案した。✕ suggested her to go とは言えない) - Everyone is hoping for him to come.
(彼が来てくれることをみんなが期待している。✕ hoping him to come とは言えない)
同じ「原形」でも、なぜ原形なのかは3通りある。 理由が分かると、to を付けるかどうかで迷わなくなります。
- suggest that S do:should が省略された結果の原形
- help A do:不定詞の to が省略された結果の原形
- remind A to do・come to do:to が不定詞なので、そのうしろが原形
訳語が同じでも、目的語にとれるものが違う。 appreciate は「もの・事」、thank は「人」を目的語にとります。
- I appreciate your help. / I thank you for your help.
(あなたの助けに感謝します。目的語が「もの」なら appreciate、「人」なら thank)
シャッフルして確かめる
最後に、ここまでの動詞をランダムな順番で出題します。頭文字のヒントはありません。 日本語の意味から、どの動詞をどの形で使うか考えてください。
彼が本当のことを言っているとは思えない。
I ( ) that he is telling the truth.
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that 節の内容を信じていないので doubt です。suspect にすると「言っているらしいと思う」となり、意味が逆になります。
引っ越しを手伝ってもらえますか。
Could you ( ) me ( ) the move?
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手伝う中身が the move という名詞なので、with のうしろに置きます。
私たちは彼をその仕事の最適任者だとみなしている。
We ( ) him ( ) ( ) the best person for the job.
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him = the best person という関係が成り立っています。
believe A to be B(A を B だと思う)も同じ形をとるので、believe … to be も成立します。
あなたのご親切に本当に感謝しています。
I really ( ) your kindness.
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目的語が your kindness という「もの・事」なので appreciate です。thank は「人」しか目的語にとれません。
医師は彼が数日休むことを提案した。
The doctor ( ) that he take a few days off.
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that 節の中が原形の take になっている点が手がかりです。
recommended・proposed・advised も同じく that 節+原形の形をとるので成立します。とくに主語が医師なら recommended も自然です。「提案する・要求する・命じる」の意味の動詞は、この形をまとめてとると覚えておくと役に立ちます。
彼はその新しい規則を私たちに説明した。
He ( ) the new rules ( ) us.
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explain は SVOO をとれないので、説明する相手には to が必要です。
described … to も同じ形で成立します。describe A to B も SVOO をとれない動詞です。
私たちはあなたの早い回復を望んでいます。
We are ( ) ( ) your quick recovery.
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目的語が that 節ではなくふつうの名詞なので、for が必要です。
明日が締切だということを私に念押ししてください。
Please ( ) me that tomorrow is the deadline.
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忘れていることを思い出させる場面です。
一緒に働くうちに、私は彼を信頼するようになった。
After working together, I ( ) ( ) ( ) him.
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trust は状態を表す動詞なので、come to do の形に合います。
grew to trust・began to trust も成立します。grew to は「だんだんそうなる」という時間の経過を、began to は「そうなり始める」という開始を表すので、「一緒に働くうちに」という内容にはどれも合います。
📚 動詞の語法シリーズの学習順序で、この記事が全体のどこに位置するか確認できます。
