動詞ごとに決まっているうしろの形|suggest・hope・help・remindの語法

目次

動詞ごとに決まっているうしろの形|suggest・hope・help・remindなど

ここまでの記事では、前置詞の有無や型ごとのまとまりで動詞を整理してきました。 この記事で扱うのは、その型に収まらず、動詞1語ずつにうしろの形が決まっているグループです。 意味を知っていても形を間違えると減点されるものばかりで、入試ではここが集中的に狙われます。

空欄の中の色つきの文字は、単語の頭文字です。ヒントのない空欄は、自分で考えて入れてください。

doubt と suspect:どちらも「疑う」だが、信じているかどうかが逆

日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。

彼は試験に合格しなかったと私は思う。
I (d   ) he has passed the examination.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
doubt:doubt (that) SV(…でないと思う)
doubt は「信じていない」が原義です。うしろの that 節は「彼が試験に合格した」という肯定の内容のままで、それを doubt が打ち消します。doubt (that) SV は don’t think (that) SV と同じ意味になります。

ひょっとして、ビルがお金を盗んだのではないか。
I (s   ) Bill stole the money.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
suspect:suspect (that) SV((どうも)…らしいと思う)
suspect は doubt とは逆に「信じている」が原義で、suspect (that) SV は think (that) SV と同じ意味です。
日本語の「疑う」は、2つの動詞に分かれる:

「疑う」という訳語が同じでも、that 節の内容を信じているかどうかが正反対です。

  • doubt (that) SV = don’t think (that) SV
    (…でないと思う。that 節の内容を信じていない)
  • suspect (that) SV = think (that) SV
    (…らしいと思う。that 節の内容を信じている)
  • doubt whether[if] SV
    (…かどうか疑問に思う。doubt に whether・if が続くとこの意味になる)

consider:うしろは動名詞、または「A=B」の関係

日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。

彼女は仕事を辞めることをよく考えている。
She is seriously (c   ) (q   ) her job.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
considering quitting:consider doing(…することをよく考える)
consider は動名詞を目的語にとります。✕ consider to do という形はとりません。

多くの人はビルを口数の少ない人だとみなしている。
Many people (c   ) Bill (t   ) (b   ) a man of few words.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
consider … to be:consider A (to be) B(A を B とみなす)
Bill = a man of few words という関係が成り立っています。ここの to は不定詞の to(前置詞ではありません)なので、うしろは原形の be になります。

to be は省略でき、consider A B の形でも同じ意味になります。
例:Many people consider Bill a man of few words. (多くの人はビルを口数の少ない人だとみなしている。上の文と同じ内容で、to be を省いた形)

a man of few words は「口数の少ない人」という意味の重要表現です。

hope:that 節以外を続けるときは for がいる

日本語の意味を見て、動詞や前置詞を埋めてください。

彼女がなんとか時間通りに終えることを全員が望んでいる。
Everyone (h   ) that she manages to finish on time.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
hopes:hope (that) SV(…であることを望む/願う)
hope が目的語として直接とれるのは that 節です。

私たちは好天を望んでいた。
We were (h   ) (   ) good weather.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
hoping for:hope for A(A(もの・事)を望む/期待する)
that 節ではなくふつうの名詞を続けるときは、あいだに for が必要です。✕ We were hoping good weather. とは言えません。
for は目的・対象を示す前置詞です。

彼が何か新しいアイデアを思いついてくれることを、みんなが期待している。
Everyone is hoping (   ) him (t   ) (c   ) up with some new ideas.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
for … to come:hope for A to do(A が…することを望む)
hope to do(…することを望む)に、意味上の主語 for A が入り込んだ形です。「望んでいる人」と「実際に行動する人」が違うときにこの形を使います。
for は意味上の主語を示す前置詞で、そのうしろの to は不定詞の to なので、続くのは原形の come です。

hope は人を直接目的語にできません。✕ Everyone is hoping him to come … とは言えない点に注意してください。

come up with A は「A(考えなど)を思いつく」という意味の重要表現です。

help:手伝う相手と、手伝う中身の置き方

日本語の意味を見て、動詞や前置詞を埋めてください。

宿題を手伝ってくれませんか。
Would you (h   ) me (   ) my homework?

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
help … with:help A with B(A(人)の B(仕事・動作)を手伝う)
手伝う相手を A に、手伝う中身を with のうしろに置きます。
with は伴うもの・持っているものを示す前置詞です。ここでは、その人が抱えている仕事が with のうしろに来ています。

Would you help me do my homework? も同じ意味の正しい文です。これは次のカードで扱う help A (to) do の形で、手伝う中身を動詞で表しています。この空欄は help A with B の形を問うものなので、うしろが名詞の my homework になっており、名詞の前に置く with が入ります。
例:Would you help me do my homework?(宿題をするのを手伝ってくれませんか。同じ内容を、手伝う中身を動詞で表した形)

店員はその客が食料品を車まで運ぶのを手伝った。
The clerk (h   ) the customer (c   ) his groceries to the car.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
helped … carry:help A (to) do(A(人)が…するのを手伝う)
手伝う相手 A のうしろに、手伝う中身を動詞の形で続けます。

helped to carry も成立します。help A do と help A to do はどちらも正しい形で、原形は話し言葉で、to do は改まった文章で使われる傾向があります。
例:The programme helped local farmers to increase their income. (その事業は地元の農家が収入を増やすのに役立った。改まった文章では to do の形が選ばれやすい)

適度な運動は健康を保つのに役立つ。
Moderate exercise (h   ) (k   ) you healthy.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
helps keep:help (to) do(…するのに役立つ)
手伝う相手を置かず、help の直後に動詞を続ける形です。この意味では主語が人でなくてもかまいません。

suggest:人を目的語にできない

日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。

ポールは次の会議を延期することを提案した。
Paul (s   ) (p   ) the next meeting.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
suggested postponing:suggest doing(…することを提案する)
suggest は consider と同じく動名詞を目的語にとります。✕ suggest to do という形はとりません。

医師は彼が数日休むことを提案した。
The doctor (s   ) that he (t   ) a few days off.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
suggested … take:suggest that S (should) do(…することを提案する)
that 節の中は should do とするか、should を省いて原形にします。主節が過去形の suggested でも、that 節は takes・took にはならず、原形の take のままです。
suggest は「人」を直接うしろに置けない:

「A に…するよう提案する」と言いたくなりますが、✕ suggest A to do・✕ suggest A that S should do のどちらも使えません。提案する相手は to A で表します。

  • My teacher suggested to her that she go to see a doctor alone.
    (私の先生は彼女にひとりで医者に診てもらうように提案した。相手は to her で表し、that 節の中は原形の go)

remind:うしろに that 節も to do も置ける

日本語の意味を見て、動詞を埋めてください。

明日の午後に約束があることを注意していただけますか。
Will you (r   ) me that we have an appointment tomorrow afternoon?

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
remind:remind A that SV(A に…ということを気づかせる/思い出させる)
「A が忘れていたら注意する」という場面で使います。

先生は私たちに期限通りに宿題を提出するよう念を押した。
The teacher (r   ) us (t   ) (h   ) in the homework on time.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
reminded … to hand:remind A to do(A に…することを気づかせる/思い出させる)
remind A that SV とほぼ同じ内容を、to do の形で表せます。ここの to は不定詞の to なので、うしろは原形の hand です。

hand in A は「A を提出する」という意味の重要表現です。

このほかに remind A of B(A に B を思い出させる)の形もありますが、これは「動詞+A+前置詞+Bの型まとめ」の記事で扱っています。

appreciate:目的語は「人」ではなく「もの・事」

日本語の意味を見て、動詞や代名詞を埋めてください。

彼らは全員、ホームステイ先のお母さんたちの助けと支えに感謝した。
They all (a   ) their host mothers’ help and support.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
appreciated:appreciate A(A(もの・事)をありがたく思う/感謝する)
appreciate と thank はどちらも「感謝する」と訳しますが、目的語にとれるものが違います。appreciate は「もの・事」、thank は「人」です。

同じ内容を thank で言うと、thank A for B の形になります。
例:They all thanked their host mothers for their help and support. (彼らは全員、ホームステイ先のお母さんたちの助けと支えに感謝した。上の文と同じ内容だが、目的語が「人」になり、感謝の中身は for のうしろに移る)

助けていただけると幸いです。
I would (a   ) (i   ) if you could assist us.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
appreciate it:I would appreciate it if you would[could] do(…していただけると幸いです)
依頼をするときの非常に丁寧な表現で、このままの形で覚えます。この it は if 節の内容を先に受ける形式目的語なので、省略できません。

その他、形を間違えやすい動詞

日本語の意味を見て、動詞や前置詞を埋めてください。

私はそこへの行き方を口で伝えるよりは、むしろ地図を描きます。
I’d rather (d   ) a map than tell someone how to get there.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
draw:draw A((ペンなどで線を引き)A(図形・地図など)を描く)
日本語の「書く・描く」は、道具と対象によって動詞が変わります。
  • write A:文字・名前などを書く
  • draw A:線を引いて図形・地図などを描く
  • paint A:絵の具を塗って絵などを描く

窓を開けてもいいですか。
Do you (m   ) (i   ) I (o   ) the window?

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
mind if … open:Do you mind if I do …?(私が…してもいいですか)
許可を求める表現です。直訳は「私が…したら気にしますか」なので、承諾するときは No で答える点に注意してください。Do[Would] you mind my[me] doing …? も同じ意味になります。

娘は私に新しいDVDレコーダーの使い方を説明してくれた。
My daughter (e   ) (   ) me how to use the new DVD recorder.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
explained to:explain to B A = explain A to B(B に A を説明する)
explain は SVOO の形をとれません。✕ My daughter explained me how to use … とは言えず、説明する相手には to が必要です。
to は方向・到達点を示す前置詞です。ここでは説明が向かう先が相手(me)になっています。
本問では how to use … という長い名詞句が A にあたるので、先に to me を置く語順のほうが自然になります。

コーヒーを1杯飲んだあと、私には彼のメッセージの真意がわかってきた。
After a cup of coffee, I (c   ) (t   ) (r   ) what his message really meant.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
came to realize:come to do(…するようになる)
この to は不定詞の to なので、うしろは原形の realize です。do の位置には know・believe・feel・think・like・realize など、状態を表す動詞が来ます。

✕ become to do とは言えません。become は become C((変化して)C の状態になる)の形で使い、C には形容詞・名詞・分詞が来ます。

形を決めているものは何か

ばらばらに見える動詞ですが、間違えやすい箇所は4つに整理できます。

相手を直接置ける動詞

remind・help は、A(人)を動詞のすぐうしろに置ける。 そのまま to do や with B を続ければ文になります。

  • The teacher reminded us to hand in the homework.
    (先生は私たちに宿題を提出するよう念を押した。us を動詞の直後に置ける)
相手を直接置けない動詞

suggest・hope は、A(人)を動詞のすぐうしろに置けない。 あいだに to A・for A を挟んで、相手を前置詞のうしろに逃がします。

  • My teacher suggested to her that she go alone.
    (先生は彼女にひとりで行くよう提案した。✕ suggested her to go とは言えない)
  • Everyone is hoping for him to come.
    (彼が来てくれることをみんなが期待している。✕ hoping him to come とは言えない)
うしろが原形になる理由

同じ「原形」でも、なぜ原形なのかは3通りある。 理由が分かると、to を付けるかどうかで迷わなくなります。

  • suggest that S do:should が省略された結果の原形
  • help A do:不定詞の to が省略された結果の原形
  • remind A to do・come to do:to が不定詞なので、そのうしろが原形
目的語が人かものか

訳語が同じでも、目的語にとれるものが違う。 appreciate は「もの・事」、thank は「人」を目的語にとります。

  • I appreciate your help. / I thank you for your help.
    (あなたの助けに感謝します。目的語が「もの」なら appreciate、「人」なら thank)

シャッフルして確かめる

最後に、ここまでの動詞をランダムな順番で出題します。頭文字のヒントはありません。 日本語の意味から、どの動詞をどの形で使うか考えてください。

彼が本当のことを言っているとは思えない。
I (   ) that he is telling the truth.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
doubt:doubt (that) SV(…でないと思う)
that 節の内容を信じていないので doubt です。suspect にすると「言っているらしいと思う」となり、意味が逆になります。

引っ越しを手伝ってもらえますか。
Could you (   ) me (   ) the move?

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
help … with:help A with B(A の B を手伝う)
手伝う中身が the move という名詞なので、with のうしろに置きます。

私たちは彼をその仕事の最適任者だとみなしている。
We (   ) him (   ) (   ) the best person for the job.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
consider … to be:consider A (to be) B(A を B とみなす)
him = the best person という関係が成り立っています。
believe A to be B(A を B だと思う)も同じ形をとるので、believe … to be も成立します。

あなたのご親切に本当に感謝しています。
I really (   ) your kindness.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
appreciate:appreciate A(A をありがたく思う)
目的語が your kindness という「もの・事」なので appreciate です。thank は「人」しか目的語にとれません。

医師は彼が数日休むことを提案した。
The doctor (   ) that he take a few days off.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
suggested:suggest that S (should) do(…することを提案する)
that 節の中が原形の take になっている点が手がかりです。
recommended・proposed・advised も同じく that 節+原形の形をとるので成立します。とくに主語が医師なら recommended も自然です。「提案する・要求する・命じる」の意味の動詞は、この形をまとめてとると覚えておくと役に立ちます。

彼はその新しい規則を私たちに説明した。
He (   ) the new rules (   ) us.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
explained to:explain A to B(B に A を説明する)
explain は SVOO をとれないので、説明する相手には to が必要です。
described … to も同じ形で成立します。describe A to B も SVOO をとれない動詞です。

私たちはあなたの早い回復を望んでいます。
We are (   ) (   ) your quick recovery.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
hoping for:hope for A(A を望む/期待する)
目的語が that 節ではなくふつうの名詞なので、for が必要です。

明日が締切だということを私に念押ししてください。
Please (   ) me that tomorrow is the deadline.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
remind:remind A that SV(A に…ということを気づかせる)
忘れていることを思い出させる場面です。

一緒に働くうちに、私は彼を信頼するようになった。
After working together, I (   ) (   ) (   ) him.

解説を見る ▶解説を閉じる ▼
came to trust:come to do(…するようになる)
trust は状態を表す動詞なので、come to do の形に合います。
grew to trust・began to trust も成立します。grew to は「だんだんそうなる」という時間の経過を、began to は「そうなり始める」という開始を表すので、「一緒に働くうちに」という内容にはどれも合います。

📚 動詞の語法シリーズの学習順序で、この記事が全体のどこに位置するか確認できます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次